なぜ写る?複写伝票の複写の仕組み
領収書や飲食店の注文の際に使用される複写伝票。IT化が進みタブレット端末が普及しても、まだまだ多くの場面で使用されているのを見かけます。
そんな複写伝票、どうやって書いた文字が下に写るのか、疑問に思ったことはないでしょうか。今回はその複写の仕組みについてご紹介します。
複写伝票とは
複写伝票とは、一般的に1枚目に記入した内容をそのまま複写できる伝票のことです。文字を記入すると下の用紙に転記される仕組みで、同じ内容の伝票を複数枚作成できます。
メリットは、1枚ずつに記入する手間を一度で済ませられる、情報の伝達、責任の所在を明確にしてくれます。
複写方法
複写方法には大きく「カーボン紙」と「ノーカーボン紙」の2つがあります。
■カーボン紙
カーボン紙とは、紙と紙の間に挟み複写するために使用する紙のことです。裏にカーボンインキを塗布した紙を挟み、ペンなどで書く筆圧が転写される仕組みです。
ノーカーボン用紙に比べ濃く写ること、濡れた時でもインキが落ちづらい等の耐久性がメリットです。よく配送伝票や金融機関等で利用されています。
同じ場所に書くことが多い場合は、カーボン引きという加工が利用されます。普通の紙の複写したい部分の裏に、このカーボンインキをくっつけてしまう方法です。
■ノンカーボン紙
ノンカーボン紙とは、カーボン紙を使わずに用紙単体で複写できる紙のことです。感圧紙とも言われています。
上用紙・中用紙・下用紙の3種類があります。それぞれの用紙の表裏に反応液が入った微細なカプセルと顕色剤が塗られていて、筆圧でこのカプセルが破れ、下の用紙に塗られている薬に反応して色が出ます。
そのため、上の紙と下の紙の組み合わせを間違えたり、紙の裏表を間違えた場合は複写されません。一見、普通のコピー用紙にも見える紙のため、裏表や重ね順を確認して使用しましょう。
ノーカーボン紙は、企業の請求書や納品書、領収書、また宅急便の伝票や保険などの各種申込書などあらゆるところで利用されています。
「ノーカーボン紙の特徴とメリット、デメリット」については以前の記事でも紹介していますので、良ければ合わせて読んでみてください。
今回は「なぜ写る?複写伝票の複写の仕組み」についてご紹介しました。生活の中で見かけている複写伝票、これはカーボン紙?ノンカーボン紙?と考えて見てみるのも新しい楽しみ方かもしれません。
伝票印刷どっとこむでもこの複写伝票を扱っています。お客様オリジナルの使いやすい複写伝票を作ってみませんか。ノーカーボン紙の表裏が間違えやすいからわかりやすくしたいなどお悩みがあればご相談ください。