簿記について

4月に入り3月決算が落ち着いた企業が多いのではないでしょうか。4月から新しく入った新入社員や部署移動で新しく経理に携わるようになった方は、これから毎日簿記に触れていくと思います。今回は、経理には欠かせない簿記についてご紹介していきます。

簿記とは

簿記とは帳簿記入の略で、会計のルールに従って、会計帳簿を記入・作成することです。簿記のスタートは日々の「仕訳」であり、ゴールは「決算書の作成」です。
この簿記は大きく「単式簿記」と「複式簿記」の2種類に分けることができます。

単式簿記は、お小遣い帳や家計簿のようなもので、日付、項目、詳細、入金額、支出額、残高を記入します。
複式簿記では、1つの取引を原因と結果という2つの側面から捉え、お金の動きに伴う商品や借金、儲けの増減まで表すことができます。複式簿記による帳簿づけは、青色申告を行なう際の要件にもなっています。
複式簿記やそれに関する借方・貸方については前回「伝票の借方・貸方とは」でも説明していますので、よければこちらも合わせて読んでみてください。

会社を続けていくためには、会社の儲けや財産の状況を明らかにすることが非常に大切です。
会社は一定のルールに従って、お金の動きに伴う商品や借金、儲けの増減を記録して、会社の経営成績や財政状況を明らかにしなければならないのです。
そして、この会社の経営成績や財政状況を明らかにする書類が決算書です。つまり簿記は、決算書を作成するための技術といえます。

決算書とは

決算書とは税金の申告や株主、債権者への財務状況の報告を目的に作成される書類です。一般的に「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」「株主資本等変動計算書」などが決算書に該当します。
このうち最も大切なのは貸借対照表と損益計算書です。貸借対照表は会社の財産を、損益計算書は会社の儲けを明らかにします。決算書を読み込むことは、自社の財務状態を把握できるだけでなく、会社を成長させるための対策まで打てるようになるともいえます。

簿記と決算書の関係

簿記では、日々の取引を帳簿に記入する時に勘定科目を使って振り分けます。この勘定科目は基本的に資産、負債、純資産、収益、費用の5つのグループのいずれかに振り分けられます。それが貸借対照表と損益計算書には以下のように反映されます。
・貸借対照表:資産、負債、純資産
・損益計算書:収益、費用

それぞれの勘定科目に振り分ける時には、ひとつの取引を原因と結果に分解して勘定科目に振り分けます。そしてこの作業を「仕訳」といいます。勘定科目の仕訳については、また次回ご紹介します。

今回は簿記についてご紹介しました。
簿記は、まず[1]取引を2つの側面から捉えること[2]よく使う勘定科目は覚えてしまうことの2点の理解から始めましょう。そして簿記の最終目的である決算書で重要な「貸借対照表」と「損益計算書」のどこにそれぞれの勘定科目が分類されるのかを理解していきましょう。すると決算書が示す意味を理解できるようなります。
簿記についての知識を深めることは、正確な決算書類の作成につなげるためにも必要なものです。決算書の「貸借対照表」「損益計算書」については、また別の機会にご紹介します。

経理担当者にとって日常的な業務のひとつの簿記。簿記には欠かせない伝票が伝票印刷どっとこむでは多く依頼されています。複写式伝票やオリジナルの領収書、介護事業用伝票などさまざまな伝票印刷を扱っていますので、お悩み・ご相談があれば気軽にお問い合わせください。